保健 健康
8020(ハチマルニイマルと読みます)って、聞いたことありますか。
8020とは、一生自分の歯で元気に過ごすために、
80歳で20本以上の歯を残そうという健康目標です。
厚労省の歯科疾患実態調査(2005 年)によれば
80歳〜84歳で20本以上残っている方は21%だそうです。
10月27日、講師:クラジ歯科医院:倉治ななえ先生、ゲスト:北野大さん、藤田弓子さん、リポーターの方で、歯についてお話が始まっていました。
大変興味深いので、最後まで聞き入ってしまいました。
以下、まとめて見ました。
引用:NHKほっとモーニング 10月27日
いつまでもおいしく!ハハハの歯!
--------歯周病、虫歯------------------
*歯周病は、口の中の歯周病菌によって、
歯を支える歯周組織が破壊される病気です。
ひどくなると歯の周りの骨が溶けて歯が抜けてしまいます。
歯茎(はぐき)は、血行不良などで栄養が届きにくくなると、抵抗力が落ちて歯周病菌に侵されやすくなります。
●喫煙者は歯周病になりやすい
喫煙は毛細血管を収縮させるので、
歯茎の血行が悪くなって抵抗力を低下させます。
それ以外にも、タバコの有害物質が
直接、歯茎に悪影響を及ぼして弱らせてしまいます。
だから、喫煙者は歯周病になりやすいです。
*運動不足・睡眠不足・飲酒は、直接、歯周病の原因にはなりませんが、
体調を崩せば間接的に歯茎の健康を損なうことになるので
気を付けてください。
●1日5回以上、食べ物を口にすると虫歯になりやすい
*ほとんどの人の口の中には虫歯菌がいます。
虫歯菌は食べ物や飲み物に含まれる糖類などを分解して
酸を作ります。その酸が歯を溶かすのです。
食後は口の中が酸性になって歯が溶けていきます。
しかしその後、唾液(だえき)で中和されると歯は修復されます。
食事の回数が多いと、溶けている時間が長くなるので
虫歯になりやすいのです。
甘い飲み物だけでも同じです。
ですから、間食は避けたほうがよいのです。
おやつより食後のデザートにしましょう。
---------対 策------------------
●加齢、病中病後などで、唾液の出が悪い人は、
唾液腺マッサージをして見ましょう。
*一番唾液の出る量が多い、顎下腺(がっかせん)のマッサージ。
耳の下から顎(あご)の下あたりを指先で押します。朝晩、5回くらい行います。
●唾液の働きは次のようなものがあります。
口の中を中和させる作用
溶けた歯を修復する再石灰化作用
殺菌抗菌作用・洗浄作用
消化分解作用などあります。 >
●フッ素の働きを利用する。
*フッ素は歯を強くして虫歯を予防するものです。
(エナメル質の再石灰化促進・エナメル質の強化)
*フッ素歯磨きの効率的な磨き方:
歯磨き剤に含まれるフッ素を歯の全体に行渡らせるためには、
口をすすぐ前に歯磨き剤を吐き出さないこと。
少な目の水でしっかり長めにすすぐのがよい。
*フッ素歯磨きの悪い使い方:
歯ブラシをぬらしてから歯磨き剤を付けて磨くのは、
歯磨き剤がすぐに泡だって唾液が分泌され、吐き出す回数が増えるのでよくない。
●正しい歯磨きの仕方
*基本は、力が入り過ぎないように、ペングリップ(鉛筆を持つような持ち方)する。
*歯と歯茎の境目に45度の角度で当て、細かく横に動かすことです。
●歯には、歯の栄養素であるカルシウムとビタミンDが必要。
*歯は、ほとんどカルシウムで出来ています。
カルシウムが多い歯は強い歯になります。
*また歯周病がひどくなると、歯を支えている骨が溶けてしまう。
その骨を強くするためにカルシウムが必要です。
*カルシウムは吸収率が悪い栄養素なのです
カルシュームだけ摂っても大半が排せつされてしまいます。
そこで、ビタミンDを一緒に摂ると、カルシュームの吸収がよくなる。
*ビタミンDを含む食品は多くはありません。
サケ・ニシン・サンマなど、魚に多く含まれています。
そのほか、きくらげに多く含まれています。
ビタミンDは油に溶ける性質なので、油を使った調理法がよい。
-------入れ歯の知識-----------
●総入れ歯は寝るとき、外す
*1日に8時間程度は歯茎や口の粘膜を休ませるために外したほうがよい。
着けっぱなしで歯茎が圧迫され続けると、歯茎がやせる場合があります。
真菌というカビ菌が繁殖しやすくなる。
それを含んだ唾液が肺へ行くと肺炎の原因になる可能性もある。
*部分入れ歯については、入れ歯と残っている歯の状態によって違うので、
かかりつけの歯医者さんに聞いてください。
●入れ歯を歯磨き剤で磨いてはいけない
*普通の歯磨き剤のほとんどに研磨剤が入っているので、樹脂に傷がつきます。
入れ歯専用の磨き剤があります。ブラシで洗ったら入れ歯洗浄剤に入れると、ブラシで取れない汚れを落とすことができます。
●入れ歯安定剤は、一時的に使用するもの
*入れ歯安定剤は、あくまでも一時的な応急処置用です。
常用すると歯茎がやせたり、それに気付かず、かみ合わせが変わる可能性もあります。 合わなくなったら、なるべく早く歯科医へ見せましょう。
●入れ歯に乾燥は厳禁
*入れ歯は水分を含むことができる樹脂で出来ています。
、乾燥させると変形する恐れがあります。
------歯の銀行-------------
●歯の銀行
*「歯の銀行」は、広島大学が研究・開発して、運営しています。
*20歳前後で抜かれる「親知らず」や、
矯正治療で抜かれる「小臼歯(しょうきゅうし)」は、
治療のため、便宜的に抜かれるもので、実は、歯そのものは健康な状態なのです。
*全国におよそ150か所ある、提携している歯医者さんで抜かれた
「親知らず」や「小臼歯」は、特殊な保存液に入れられて、
冷蔵で広島大学へ運ばれます。
*大学では、それを特殊な方法で長期冷凍保存します。
*そして将来、それを預けた患者さんが、
虫歯や歯周病、事故などで歯を失ったときに、冷凍で運ばれた歯は、
提携している歯医者さんで解凍・加工され、
下の前歯以外に移植されます。
*もともと、駄目になって抜いた歯の場所に、
「親知らず」を抜いて移植する「歯の自家移植」は、
奥歯に対しては保険の利く治療法としてあります。
*しかし、駄目な歯を抜いたときに「親知らず」が無かったり、
「親知らず」を抜いたときに抜かなければならない場所がないと行えませんでした。
*歯の銀行は、時間差のある自家移植で、抜いた歯を取っておいて、
未来の自分のために役立たせるタイムカプセルのようなシステムです。
●歯が抜けた場合は?
*事故などで歯が抜けた場合は、牛乳に入れるか舌の裏に入れて
歯医者さんへ急ぎましょう。
1時間以内に元の場所へ戻せば、元通りになる可能性が高い。
(注意)水に入れたり乾燥させると、歯根膜という
歯の根の周りの細胞が壊れて元通りにはなりません。
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いかがでしたか。
歯の銀行があったなんて、初耳ですね。
歯が抜けたときの対処法も覚えておくと役に立ちますね。
8020、いつまでも元気な歯で、
歯にも100歳まで、現役で働いてもらいましょう。